復帰摂理歴史の真実 |
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■ 後編 第二章 日本の伝統的精神と神の愛 a. 神道とは何か 1. 統一思想から見た神道の本質 <参照> ・ 日本の伝統的国体法と神道 (法学者・憲法学者 小森義峯: PDF / 本サイト) (1) 神の遍在性 @ 神道における “神” について “神によって選ばれし民” と自負してきたイスラエル選民は、モーセの十戒を “人の従い守るべき正しいおしえ” として太古の時代から歩んできた。唯一神を拠り所とするはずの “失われた10支族” が日本に来て、なぜ先住民の “八百万の神々” を神話の中に取り入れたのか。日本に伝来した稲作漁撈を主とする太陽文明(長江文明)の特異な精神文化における精霊(spirit)を、10支族は “神の本質” としてとらえ、記紀神話においては日本の成り立ちとともに記したのである。 <参照> ・ 黄河文明と長江文明 ・ 中国古代文明と日本 ・ 古神道とは?(まとめ) (@)多神教としての本質
統一原理でよく使われる言葉に「主管」(ある物事を主となって管轄、管理すること)という言葉がある。これは「主宰」(人々の上に立ち、中心となって事に当たること)という言葉の意味とよく似た言葉である。 有史以来、ユダヤ教の神はこの主宰者としての神であり、人と万物の主宰(主管)者であったのである。しかし、イエスの十字架以降 “神は愛である” とされた。
確かに、神は森羅万象を創造された主宰者であると同時に、被造万物の主管者であられる。しかし、何のために森羅万象を創造されたのか。
統一思想では、「神は愛なり」から更に一歩踏み込んで「神の本質的属性は心情である」とした。心情は愛によって具体的な喜びを得ようとする “意志” であり、その目的を指向するエネルギー的存在が “神” であるというのである。神道における「人間を含めて、宇宙のすべての生物・無生物の中に宿る神霊または神性としての神」とは、正しくこのことを意味している。 また、キリスト教における「霊と水と血」の “霊” と、東洋医学の「気血水」における “気” は、下記の統一思想の見解から、神道における “神霊” と同じ意味の内容であると言える。 <参照> ・ 愛の正体とは? 4つの理論と考察を極限までわかりやすく解説 ・ こころとからだを同時に整える、東洋医学からのアプローチ 第2回「気血水」 ・ 気血水 ・ 父なる神とアダム国家
以上のことから、神道における神(神霊)は、明確な目的を持たれたエネルギー的存在であり、その目的達成のため自ら発せられるエネルギーによって森羅万象を創造し、その被造万物の生存・繁殖・作用のために、神はすべての被造万物の中に “万有原力” として偏在されたのである。“万有原力” とは万物が所有する原力、“愛の基となる神から与えられた力” である。 (A)“命” としての内命性
万物における生存・繁殖・作用とは、まず原子や分子、細胞が互いに作用しあって個体を形成(生存)し、個体が作用しあって繁殖する。作用は、生存とその繁殖における最も基本的なことである。ここで言う “作用” とは、「授受作用」を意味する。また “生存” とは、各個体としての存在と存続のことであるが、これは「内命性」という “命” として宿るエネルギーによって成り立っていて、それは波動性(作用)エネルギーと粒子性(形成)エネルギーであり、波動性(作用)エネルギーは “神の力”(原力)であるとしています。 ハメロフとペンローズの論文「量子脳理論」が、JCS(意識研究の分野に特化した学際的な査読付き学術誌)に発表されたのは 1996年のことで、『原理本体論』の初版発行は 2012年である。『統一思想要綱』において、 “作用エネルギー” と “構成エネルギー” が “作用エネルギー” と “形成エネルギー” という言葉に置き換えられ、その後『原理本体論』で “波動性エネルギー” と “粒子性エネルギー” という言葉で表現されたのである。 <参照> ・ 量子脳理論と量子もつれと魂の世界 ・ ペンローズ博士の「量子脳理論」 (B)作用エネルギーと形成エネルギー
<注意!> 『統一思想』では下記を付け加えて、「構成エネルギー」を「形成エネルギー」に変更している。
『原理本体論』(p186〜)には、神は心情を動機として森羅万象を創造し、心情は真の愛の根源であり人格の核であると記されている。先に述べたように、心情とは「愛を通じて喜ぼうとする情的な衝動」(参照「再創造摂理と復帰摂理の分岐点」)であった。この情的な衝動を充足するために、愛の対象として人間を創造された。神は、人間から最高の喜びを得ようと、最も神御自身に似せて人間を男子と女子に創造されたのである。このとき、男子は神の本性相、女子は神の本形状の実体対象としての立場をとる(参照「父なる神とアダム国家」)。 ここで注意しなければならないのは、心情とは “愛そうとするエネルギー” である。しかし、愛の実現のためには、愛する対象が必要である。本形状は、本性相よりこの “愛するエネルギー” を受けて “生むエネルギー” がその目的によって生じるのであるが、これを “前エネルギー” といい、前者を「作用エネルギー」、後者を「形成エネルギー」と呼んでいる。文先生は、これを “(神の)愛の力” と表現されました。
<参照> ・ 再創造摂理と復帰摂理の分岐点 2. “穢れ” について <参照> ・ 女人禁制の解除過程 (奈良女子大学・非常勤講師 島津良子: PDF / 本サイト)
穢れとは、「罪や災いと密接なかかわりをもつ、わが国古代からの不浄観念で、古代においては、穢れと罪の区別が判然とせず、罪も穢れのうちとして扱われている。仏教思想をはじめ、外来思想の伝来により、わが国古来の不浄概念に種々の影響がもたらされたことが推測されるが、穢れとして扱われてきたものに、人体に関しては死・出産・妊娠・傷胎・月事・損傷などがあり、 ー(中略)ー 不可抗力の場合も含めて、これらの穢れにかかわることを触穢といって極力避けてきたが、避けえない場合は、穢れの主体を隔離したり、禊祓などを行った。」(『日本大百科全書』より)とある。 (1) “ケガレ” は “気枯れ” @ 穢れと気血水 (@)“気” 「気」は、生きて活動するために必要な “生命エネルギー” で、陰陽では「陽」に分類され、身体の全ての機能を動かし、血液や水分の流れをスムーズにし、新陳代謝を活発にするなど温める作用があります。 「気」には次の5つの作用があります。
・ 目には見えない「気の異常」をセルフチェック|東洋医学から見た「気」の全てを解説します。 (A)“血” 東洋医学(中医学)でいう「血」は、脈(いわゆる血管のこと)の中を流れる「赤い液体」や、それによって運ばれる「栄養分」で、生命活動を維持する基本的な物質の一つ。栄養分や酸素などの「運ばれるもの」も含まれるので、西洋医学でいう単なる「血液」とは少し範囲が違います。 「血」の機能には、大きく分けると2つあります。
「血」の病症の一つにはお血(血行不良)があり、これは“気の不調”(氣虚や氣滞)や“邪気による影響”(寒邪による冷えや、熱邪による血の水分不足)と考えられています。 (B)“水” 「水」は、血液以外の涙や唾液、汗、消化液、尿などの体内の全ての生理的な液体のことをいいます。 「水」のトラブルと言えば津液不足ですが、“津液”とは、津(陽性の水分、清んで粘り気がなく、主として、体表を潤し、体温調節に関与し、汗や尿となって体外へ排泄される)と液(陰性の水分、粘り気があり、体内をゆっくりと流れるもので、骨や髄を潤す。体表部では目、鼻、口などの粘膜や皮膚に潤いを与える)で構成される体内の水分の総称である。 <参照> ・ むくみやシミの原因を東洋医学で見ると「血」と「水」の問題だった|「血と水の異常」をセルフチェックする方法 (C)“気・血・水”と陰陽 「気」が “陽” であれば、「血」と「水」は “陰” に分類されます。この陰陽には、“陽” と “陰” の相互依存関係があり、“陽” の要素は “陰” から生まれ、“陰” の要素は “陽” から生まれる。つまり、「気」から「血」や「水」が生まれる一方で、「血」や「水」は「気」に変化するということです。このため、過労などの理由によって「気」が消耗された場合、最初は「気」が減少しますが、やがて「血」や「水」も減少していきます。逆に、生理出血過多で「血」を失うと、徐々に「気」も失われてしまいます(陰陽互根)。 また、“陽” と “陰” との間で、お互いが過剰にならないように、互いに抑制し合う働きがあり、陰陽のバランスを取って平衡状態を保っています(陰平陽秘)。 しかし、“陽” と “陰” はその上限と下限の範囲の中で、波のように変動を繰り返しており、正弦波のように頂点を迎えたら下降し、底辺に達したらまた上昇して頂点を迎えるような規則正しい変動です。その際、“陽” が高まってくれば “陰” は低くなり、“陽” が最高に達すると “陰” は最低の状態になるという具合です(陰陽消長)。 この様に、「気」は “生命エネルギー” であるとされていますが、これは “波動性エネルギー”、上記した “作用エネルギー” であり “神の力”(原力)であるといえます。正しく人間は「気」による “為に生きる” 営みを “善し” としているのです。 <参照> ・ わかりやすい漢方薬解説・漢方理論解説 | 一般社団法人 女性とこどもの漢方学術院 (D)穢れは “気枯れ” <参照> ・ 血に対するケガレ意識 (智山伝法院 福崎孝雄: PDF / 本サイト)
<参照> ・ 古代日本における穢れ観念の形成 (信州大学教育学部 井出真綾・牛山佳幸: PDF / 本サイト) ・ 神聖な水(PDF) ・ 江戸時代、生理中の女性は「月経小屋」に隔離。遊女の月経期間はどうしてた?
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