明かされたカバラ
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■ 2. 現実の認知
     b. 受け取る意思

 私達を取り囲むより大きな現実を知るためには、第六感とカバリストが呼ぶ、もう一つの感覚を養う必要があります。それは、占い師などの第六感ではなく、自我のプログラムで制限されていない外在現実を実際に感知させる感覚のことです。そうするには、その要求がなくてはなりません。箱の外側で働き、何かを築くには自分の利得で満足していては無理です。しかし、創造の思考の中には、人を完全な充足に至らせる法則があります。私達を動機づける力が、箱からの脱出に対する必要性を感じさせる状態に至らせます。私達が、自分たちの正体を理解すれば、私達が“受け取る意思”、利己的な存在、エゴイストとして創られたことです。それでも悪いわけではありません。この充足に至るために、実際に必要な事なのです。私達は創造の思考がくれた、この進化させる力の正しい利用法を学ばなくてはならないだけです
 では、現実の中で物事を動かすものは何でしょう? 何が物事を生じさせるのでしょうか? この世界で人が行う事、それが内面的だろうが、この世界を超越した霊的な事であろうが、全てが唯一起きる理由は… 考えてみましょう。
 あなたはそこに座っていて、姿勢を変えたり、見るために目を動かしたり、飲み物を手に取ることなど、あなたが今しているどんな動作も、1つの計算で起きています。それは、あなたが今いる状態で不快になり、あなたの中に要求が現れて、今より快楽があると信じる新しい状況、または状態に動いたのです。この快楽における不足(欠乏)と充足、及び欲望の力が現実の全てのものを動かします。これはいずれ、人をこの身体的世界から、物質界の感覚、制限された経験とそれに付随する苦しみから、正しく利用することで、バリアを通過させ霊的な世界に到達させます。私達には、要求とその変化を感じることはできますが、私達の中にあるこのシステムによく注意を払わないため、それが私達に何をしているのか理解してません。最初に把握する快楽とは、生存に必要なものです。最初の快楽で必要なものは、性交、食べ物、住処(俗に言う衣快楽・食・住・性のこと)です。私達の全努力、仕事、世の中で感知するもの、人生の目的はこれらの獲得と関係があり、この欲求は動物にもあります。それは単に生存するためであって、他人を要しません。いったんこれらを満たすと、人生はこれだけではないと考え、満足しなくなり、第二の願望が現れます。 望富への願望です。富は第一願望の蓄積であり、生存することの心配がなくなると言うものです。この富への欲を満たすと「人生ってこれだけ?」と感じるようになり、新たな願望が現れます。それは単にもう一つの願望ではなく、より大きくて前のものを包有しています。言い換えると、ここではまだ小さな欲と小さな充足。ここでは欲が大きくなり、大きな充足を要求するのです。これはこの中に包含されています。その時の富で満たされないなら、新たな願望が現れます。権力に対する願望です。これは個人だけに起きることではなく、歴史的にも全人類に起きたことです。全歴史は、これらの願望追求の進化でした。権力は、1と2の両方を獲得させます。これらを最も収集させる全システムのことです。これは、政治力、帝国主義、職場での力などです。自分が空になり、虚無を感じ、第四願望が現れます。それより大きな全願望を包有するもの、知識への願望です。知識はある意味、物質的な世界の境界を定めているバリア(障壁)といえます。これらの願望1、2、3、4、全ては私達が快楽として感知するものと関係があります。それらは私達を満たす私達の欲しいものです。知識は科学であり、宗教であり、アートであり、それは私達の考えている人間の到達可能な頂点です。しかし、この欲望に真剣に取り組み、それら満たそうとする人も、最終的にはこれも空っぽだったと発見します。科学には物事の原因にたいする本当の答えが無いと言うことです。目的に対する答えがないので、機械的な答えしかありません。答えは、これらの欲望に関係するものだけなのです。宗教は信仰を与えますが、私達の本当に望んでいる直接的な知識は与えません。これを満たしたことにより空になると、今までとは違った特別なことが起きます。この世界には無い、新しい願望が現れるのです。この願望は、私達の心のなかにあり、心は世界とそれを超えた世界の願望を合わせたものです。この願望は、より大きな全く異なる段階の現実から私達の中に置かれたものです。私達の心のなかに現れるものは「心の点」とカバリストが呼ぶものです。この点はより大きな現実の一部です。それには、スピリチュアリティーの性質があり、その願望が満たされると今までの願望とは違って、それは私達の全部の経験と存在を占めるまで大きくなり続け、霊的な世界に至らせることができます。
 では、上層現実とは何でしょう? 全現実に到達したカバリストは、それは特定の質から構成されていると伝えます。私達は上層世界に存在する特質と相反に創られていて、これが外在現実を感知できない理由であると彼らは伝えます。よって、そこには全く何もないように見えるのです。私達が、この絵から分かったことは、私達、被造物、人間がエゴイズムから構成されていると言うことです。それが箱の中に在るものなのです。箱の中に在るものは「受け取る意思」と呼ばれています。この受取る意思が、私達に制限された存在、苦しみ孤立人生における全ての困難を経験させます




♠ 統一原理との対比



 このセッションでは「エゴイズム」を“自己への配慮”と捉え、快楽における不足(欠乏)を充足させようとする欲望となって現実を変えていくとしています(4段階)。

1.衣・食・住・性の願望
2.望富への願望
3.権力に対する願望
4.知識への願望

 第4番目の“知識への願望”は、ソクラテスの言う“無知の知”を示す言葉で、“(霊的)の世界へ対して無知であることに気付いてそれらの知識を得ようとする願望のことであり、この願望こそが障壁(マクソン)を乗り越え、自らの心の箱の中にある“受け取る意思を発見すると言うのです。


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