明かされたカバラ
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■ 4. 発達の力と苦悩の意味
     b. 苦しみの唯一の原因


 では、私達はどの様にしてこの高い状態に行くことができるのでしょうか? どの様にしてこの高い視点から見れるのでしょうか? それは自力では不可能です。そこに既に存在するものの助けを借りるしか有りません。私達は、そこに在るものを感じれないといけません。そうすれば、それ様に成ることができます。覚えているでしょうか、進化の力は単なる願望の発達であり、この上層の光の体系は、私達をこれらの願望に沿って動かし、正しい願望を持つまで発達することを取り決めています。しかし私達は、無意識に発達してきたため、つまり、私達の意思ではなく、覚醒が起こる場所まで突き動かされてきたのです。覚醒は、私達が「善い・悪い」と呼ぶこれらの出来事によって取り決められています。言い換えると、私達の問いを大きなものにする様に、願望は発達して変化し続けるのです。そして、私達が打撃と見なすこれらの各出来事は、私達に段々と深いレベルの質問をさせます。「何が苦しみの本当の原因なのか? なぜ私は苦しんでいるのか? どうすれば苦しみがなくなるのか?」この発達の力は、私達がこれらの質問の答を見つけるまで、落ち着けない状態になるまで、無意識に進化させます。なぜなら、その質問の答は、この体系を司っている高いレベルからしか得られなく、これが私達にあたかも悪い出来事と善い出来事があると思わせているからです。この実在的で意識的な欲求が内面で感じられると、どんな願望もその代わりにはならなくなり、この質問の答え、このリアルで意識的な欲求だけが、その時にその答えを探しにいかせて人はそれを得ます。しかし、私達が苦しむ理由を知るためには、何が善くて何が悪いかを知らなくてはなりません。そしてそれは、変化する尺度では絶対に感じ取ること又は測ることはできません。受取る意思の中からでは無理なのです。それは何か変化しないものと比較するしかありません。そして、これが私達の知っている、常に与えることだけをするクリエイター(創造主)の特質、無条件の授与です
 被造物の特質は、自分の為だけに受取ると言う意思です。その2つの特質の相違が、私達がどこにいるのかを感じさせてくれるようになります。なぜなら、これしかクリエイターを感じ取る方法が無いからです。問題はそれをどの様にして感知するのか、そしてそれを何として知覚するのかです。
 私達は、光の海の中に住んでいます。その意味は、私達が絶えず私達の容器(Kli-クリ)の中に喜びを受け取っているということです。これが私達の受取る意思です。そして、上層の光は常に喜びで満たしています。つまり、それは実際には光自体に対する私達の感覚です。それは、常にクリエイターなのですが、人間側から見る物事の“装い” によって、私達はただ違う名前で呼んでいるだけです。人生の全出来事は、それらを直ちに感じるように、「直接の光」として送られてきます。しかし、それらをそう感じるのなら、私達がそれらを受取る意思を通じて感じていることを意味し、それらが与えられていることの理由は分かりません。私達が探し求めていることは、その中に潜む考えを感じることです。
 つまり、ここにあるこの特質とは何なのか、この状況を与えているクリエイターの授与の特質の意図とは何なのか、これがどの様にして私達を充足に至らせる発達の力とつながっているのか、と言うことです。もし私達が、これを理解し感じることができたなら、その出来事を理解し、私達もそのレベルに上がります。そして私達が、人生の出来事で探し求めることのすべては、クリエイターを正当化することです。これが高潔な人(Tzadik-ツァディック)です。それは、人生においてどんな出来事が起きようとも、その出来事が与えられたことに潜む思考、つまり、クリエイターの慈悲の力の導きを感じ取る人のことです。そして私達のクリのなかで感じる事と、クリエイターの思考との相だけが、つまり、クリエイターの思考と私達の思考との差異が苦しみの唯一の原因なのです。この自己の性質の対比(光を受取ると言う自己の意図と、光を授与するクリエイターの意図)、この相違が不快や苦しみなどの原因です。
 この授与の特質、上層の光を与えると言う特質が宇宙の一般法則であり、宇宙のすべてのものがその のすべてのものがその結果として起こるのです。すべての法則、内的および外的な自然法則がその結果として起こるのです。そして均衡、つまり内側にあるものと外側にあるものの間のホメオスタシス(恒常性:常に一定の状態を保とうとする性質)を見つけることが全生命の責務なのです。よって、この法則(内と外とのホメオスタシス)を尊守しない度合い、つまりそれに類似していない度合いによって、この世界とその全側面を損傷するのです。人間だけでなく、その周りにあるもの、つまり世界、国家、家族、現実のすべてをです。



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