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■ 摂理国家の認識とその誤り

 『原理講論』によると、アダム家庭は人類堕落歴史の原初となり、復帰摂理歴史の原初でもあるとしている。堕落行為は天使長ルーシェルとアダムとエバの間で発生し、その復帰摂理は、アダムの子女であるカインとアベルから始まったとされる。故に、復帰摂理歴史における “摂理国家” にも天使長国家、アダム国家、エバ国家、カイン国家、アベル国家が成り立つのである。
 しかし、『聖書』と『原理講論』にはエバに関する記述はほとんど無く、ましてや “天使長国家” となると、復帰摂理との関わりにおける明確な記述は皆無である。その為、それらの認識における誤りによって、文先生が進めてきた統一運動に幾度とない障害が生じたのである。
 ここでいう “摂理国家” とは、復帰摂理歴史の中でも、特に第二次世界大戦後における国家のことをいう。現代の世界情勢は、復帰原理による摂理歴史として展開している為、復帰摂理としての国家とその役割を知ること無しに、今の時代がどんな時かを知れないのである。



 1.原理解釈の誤り
   a. 天使長国家が米国である意味
   b. エバ国家とカイン・アベル国家
   c. 父なる神とアダム国家